BEFORE 導入前の課題
見積書・提案書を代表や担当者が都度ゼロから作っており、案件ごとに品質や書き方にムラが出ていました。作成に時間がかかる一方で、忙しい時期は説明が薄くなりがちで、提出までのスピードにもばらつきがありました。過去の提案資料が社内に点在していて探しにくく、似た内容を何度も書き直すことも負担になっていました。
ACTION 実施した施策
よくある工事内容(例:キッチン・浴室・外壁など)ごとに「提案の型(テンプレート)」を作り、AIにはその型に沿って文章を整える役割を持たせました。ヒアリング項目をチェックリスト化し、入力した内容から提案文のたたき台、注意事項、工期の説明、よくある質問への回答までを一括で下書きできる流れを整備。過去の提案書から“言い回し”や“説明の順番”を抽出し、社内で使いやすい表現に寄せたプロンプト(指示文)にまとめました。最後は必ず人が確認し、金額や条件などの重要情報は手作業で確定する運用にしました。
AFTER 導入後の成果
提案書の構成が揃い、忙しい時でも最低限入れるべき説明(工事範囲、工程の考え方、注意点、保証・アフターなど)が抜けにくくなりました。担当者ごとの差が小さくなり、「説明がわかりやすい」「比較検討しやすい」といった反応を得やすい提案に。過去資料を探して貼り合わせる作業が減り、作成から提出までのリードタイムが安定しました。結果として、現場や打ち合わせに使える時間を確保しやすくなりました。
使用ツール
ChatGPTなどの文章生成AI、Googleドキュメント/Microsoft Word、スプレッドシート(ヒアリング項目・原価情報の整理)、WordPress(事例・テンプレの保管)
お客様の声
「文章を“ゼロから書く”負担が減り、まず形にするスピードが上がりました。提案の抜け漏れが減ったのも安心です。最終チェックは自分たちで行い、AIは下書きと整理に使うのがちょうど良いと感じました。」(匿名・担当者)
HOW TO 具体的な手順(マニュアル)
実装手順(社内用)
1. 対象業務を決める(最初は範囲を絞る)
いきなり全ての工事種別を対象にせず、まずは出現頻度が高いもの(例:水回りリフォーム、外壁塗装など)から始めます。
- 対象:見積書・提案書の本文(説明文、注意点、FAQ)
- 対象外:金額、数量、契約条件などの確定情報(必ず人が入力・確認)
2. 「提案の型(テンプレート)」を作る
Word/Googleドキュメントで、毎回入れる見出しを固定します。例として以下の構成を用意します。
- 工事の目的(お困りごとの整理)
- 提案内容(工事範囲・仕様の考え方)
- 工程・工期の目安(例示)
- 注意点(住みながら工事、騒音、養生、近隣配慮など)
- 保証・アフターの考え方
- よくある質問(支払い、追加工事、色決め、現場立会い等)
3. ヒアリング項目をチェックリスト化する
スプレッドシート等で、AIに渡す前提の情報を揃えます。
- お客様の要望(優先順位)
- 現状・制約条件(建物状況、工事可能時間、居住状況など)
- 希望予算・希望時期
- 今回の提案で“必ず言うべき注意点”
4. AI用の指示文(プロンプト)を作成する
社内で使う「定型の指示文」を作り、誰が使っても同じ品質になりやすい形にします。
- 前提(工務店向け、丁寧、専門用語は避ける、箇条書きを使う等)
- 入力情報(チェックリストの内容)
- 出力形式(テンプレの見出しに沿って、文量の目安も指定)
- 禁止事項(断定しすぎない、価格や法的表現は確定しない等)
5. 下書き生成→人の最終確認→社内保管
運用は「AIで下書き、最後は必ず人が整える」を徹底します。
- AI出力をテンプレに貼り付け
- 現場条件に合わせて表現を調整(言い過ぎ・不足の確認)
- 金額・数量・期間などの確定情報は別管理の原本と突合
- 完成版を社内フォルダに保存し、次回の改善材料にする
6. 月1回だけ見直す(テンプレを育てる)
最初から完璧を目指さず、運用しながら改善します。
- よく聞かれる質問をFAQに追記
- お客様の反応が良かった説明文をテンプレに反映
- ミスや抜けが出た箇所はチェック項目を追加
補足:安全な運用ルール
個人情報(氏名、住所、連絡先)や、契約・法務に関わる確定表現はAIに入力しない/または伏せて扱います。AIの出力は参考文として扱い、最終版は必ず社内確認のうえで提出します。